アセットオーナー・プリンシプルの受入れについて
電子情報技術産業企業年金基金(以下、「当基金」という)は、2024年8月28日に内閣官房から発出されたアセットオーナー・プリンシプルの受入れを表明します。
当基金は、アセットオーナーとして受益者である加入者、受給者、待期者に適切な運用の成果をもたらすことができるよう努めます。
なお、本プリンシプルの受入れ表明は、厚生労働省を通じて内閣官房から公表されます。
アセットオーナー・プリンシプルとは、アセットオーナーが受益者等最善の利益を勘案して、その資産を運用する責任を果たしていくうえでの共通の原則を示したものです。
5つの原則とそれぞれの補充原則により構成されています。
アセットオーナー・プリンシプルを受入れるアセットオーナーは、ホームページなど一般に確認できる方法で以下を公表することが求められています。
- アセットオーナー・プリンシプルを受入れること
- 実施する各原則の実施状況
- 実施しない原則がある場合はその原則を実施しない理由
アセットオーナー・プリンシプルは、政府が2023年12月13日に策定された「資産運用立国の実現に向けた政策プラン」で、アセットオーナーシップ改革の一つとして掲げられたもの。これを受けて、2024年3月「新しい資本主義実現会議資産運用立国分科会」の下に設置された「アセットオーナー・プリンシプルに関する作業部会」により議論が行われ、2024年8月28日に内閣官房において策定されました。
※アセットオーナーとは資産運用を行う主体。2023年11月20日に成立した「金融商品取引法等の一部を改正する法律」において、公的年金、共済組合、企業年金、保険会社、大学ファンドなどがこの法律に適用される主体として規定されました。
電子情報技術産業企業年金基金
アセットオーナー・プリンシプル受入れ表明
電子情報技術産業企業年金基金(以下、「当基金」という)は、アセットオーナー・プリンシプルの各原則に賛同し、受け入れることを表明します。
資産を運用する責任(フィデューシャリーデューティー)を果たすために、各原則に則って必要な取組みを継続的に推進します。
原則1.
アセットオーナーは、受益者等の最善の利益を勘案し、何のために運用を行うのかという運用目的を定め、適切な手続に基づく意思決定の下、経済・金融環境等を踏まえつつ、運用目的に合った運用目標及び運用方針を定めるべきである。また、これらは状況変化に応じて適切に見直すべきである。
当基金は、確定給付企業年金であり、年金規約に規定した給付を将来にわたり確実に行うことが加入者等の受益者(以下、「受益者等」という)の最善の利益と考えます。受益者等の退職後の所得確保のため、各ステークホルダーの理解と承認の下、運用目標および政策的資産配分を含む運用方針を定め、長期的な観点から安全かつ効率的に年金積立資産の運用を行うこととしている。
資産運用に関する検討・議論及び運用受託機関等の評価等を行うため、理事長・副理事長・運用執行理事及び専門知識を有する有識者として外部コンサルタントを含む9名で構成する事業運営委員会を設置しています。当該委員会における議論をもとに、理事会、代議員会において規約で定めた給付を長期的かつ安定的に確実に実行するという前提条件との整合性を確認するとともに、年金制度の状況や経済・金融環境の変化を踏まえつつ必要の都度見直しを行うこととしている。
原則2.
受益者等の最善の利益を追求する上では、アセットオーナーにおいて専門的知見に基づいて行動することが求められる。そこで、アセットオーナーは、原則1の運用目標・運用方針に照らして必要な人材確保などの体制整備を行い、その体制を適切に機能させるとともに、知見の補充・充実のために必要な場合には、外部知見の活用や外部委託を検討するべきである。
当基金は、設定した運用目標達成のため、事業運営委員会を設置し、資産運用に関する検討・議論及び運用受託機関等の評価等を行うこととしている。また、四半期ごと及び必要が生じた都度、運用受託機関からの運用状況報告、運用体制の報告、経済環境に対する当該運用機関の見解等を聴取するとともに、ディスカッションにより当基金運用方針に対する運用受託機関の理解がより深まるよう努めている。
また、運用の基本方針、運用ガイドラインや政策的資産構成割合の策定及び見直し等に当たっても、事業運営委員会や理事会・代議員会を開催し、監督と執行それぞれが適切に機能するよう運営します。その他、更なる知見の補充・充実のために、必要に応じて金融機関や外部コンサルティング等を活用します。
原則3.
アセットオーナーは、運用目標の実現のため、運用方針に基づき、自己または第三者ではなく受益者等の利益の観点から運用方法の選択を適切に行うほか、投資先の分散をはじめとするリスク管理を適切に行うべきである。特に、運用を金融機関等に委託する場合は、利益相反を適切に管理しつつ最適な運用委託先を選定するとともに、定期的な見直しを行うべきである。
当基金における運用方法、運用委託先の選定や見直しについては、事業運営委員会に実施する運用受託機関への定期的なヒアリングの結果を踏まえて、当基金の運用目的に照らして、適切な運用方法であるか、ポートフォリオ全体のリスク水準・委託先の分散状況・採用ファンドのトラックレコード等が当基金の目標に対して適正か、等に関して十分検討したうえで、理事会、代議員会の議論を経て決定している。
また、運用委託先の選定等に際しては、適切に利益相反管理を行います。
原則4.
アセットオーナーは、ステークホルダーへの説明責任を果たすため、運用状況についての情報提供(「見える化」)を行い、ステークホルダーとの対話に役立てるべきである。
当基金は、受益者等に春・秋の年2回「基金だより」を送付している。春は予算・秋は決算を中心とした構成とし、予算では年金経理・業務経理を掲載し周知を図り、決算では基金全体の当該年度の収益や財政状況のほか、採用しているすべての運用受託機関とそれぞれの当該年度末における委託金額及び収益率を掲載している。
また、「基金ニュース」を事業所あて毎月発行し、事業運営委員会、理事会、代議会など、各種会議の結果を速報としてお知らせしている。
なお、「基金だより」、「基金ニュース」ともPDFファイルをホームページに掲載し、ネット上での閲覧も行えることとしている。ホームページの閲覧は特段の制限をもうけておらず、だれでも閲覧できるものとしている。
原則5.
アセットオーナーは、受益者等のために運用目標の実現を図るに当たり、自ら又は運用委託先の行動を通じてスチュワードシップ活動を実施するなど、投資先企業の持続的成長に資するよう必要な工夫をすべきである。
当基金は、企業年金連合会における「企業年金スチュワードシップ推進協議会」に参加して、協働モニタリング活動を通じて投資先企業の企業価値向上に寄与し中長期的な投資リターンの拡大に取り組むこととする。